[N2] Lección 7

藤原(ふじわら)：牛島(うしじま)さんは元々(もともと)企画部(きかくぶ)にいらっしゃったものの、営業(えいぎょう)に飛(と)ばされた⁽¹⁾んですよね？
牛島(うしじま)：うん。企画部(きかくぶ)は３(さん)年(ねん)で配属(はいぞく)を変(か)えねばならない。私(わたし)は、人事部(じんじぶ)を希望(きぼう)していたんだけど... 配属(はいぞく)が決(き)まるか決(き)まらないかのうちに、営業部(えいぎょうぶ)の人手(ひとで)が足(た)りない⁽²⁾日(ひ)に一度(いちど)手伝(てつだ)ったことがきっかけでね。なぜかそこから、部長(ぶちょう)に「営業(えいぎょう)が向(む)いてる⁽³⁾！ピンチヒッター⁽⁵⁾を牛島(うしじま)にした甲斐(かい)⁽⁴⁾がある。」って言(い)われた結果(けっか)、営業部(えいぎょうぶ)に配属(はいぞく)になったんだ。最初(さいしょ)は何(なに)も分(わ)からなくて何(なに)から何(なに)まで大変(たいへん)でしたよ。
藤原(ふじわら)：えっ本当(ほんとう)ですか？　凄腕(すごうで)⁽⁶⁾の営業(えいぎょう)マンの牛島(うしじま)さんがですか！！営業(えいぎょう)ナンバーワン⁽⁷⁾で、とんでもない才能(さいのう)⁽⁸⁾があることは会社内(かいしゃない)にわたって知(し)られていますよ。先輩(せんぱい)後輩(こうはい)に関(かか)わらず、みんな牛島(うしじま)さんを尊敬(そんけい)していますよ！
牛島(うしじま)：営業部(えいぎょうぶ)に配属(はいぞく)されて以来(いらい)、うまくいかないことが多々(たた)あって、とても苦労(くろう)したよ。だけど、部長(ぶちょう)は僕(ぼく)が悩(なや)んでいたり、失敗(しっぱい)したときは何(なに)かにつけて助(たす)けてくれて、支(ささ)えてくれたんだ。部長(ぶちょう)がいる限(かぎ)り僕(ぼく)は大丈夫(だいじょうぶ)だって自信(じしん)がついてね。それに営業(えいぎょう)って、結果(けっか)が数字(すうじ)に出(で)てくるでしょ、したがってやればやる程(ほど)数字(すうじ)が上(あ)がるので、やり甲斐(がい)があっていつの間(ま)にか面白(おもしろ)くなって。
藤原(ふじわら)：確(たし)かに、その点(てん)はやり甲斐(がい)があがあるものの、ノルマ⁽⁹⁾もあって大変(たいへん)でしょう。
牛島(うしじま)：まっ、大変(たいへん)にしろ大変(たいへん)でないにしろ、それ以来(いらい)、私(わたし)は営業(えいぎょう)の魅力(みりょく)に取(と)りつかれ⁽¹⁰⁾ちゃったんでしょうね。

夫(おっと)：おい、俺(おれ)の皿(さら)からピーマン⁽¹⁾と人参(にんじん)を除(のぞ)いてくれといつも言(い)っているじゃないか！それにビールはまだか⁽²⁾？
妻(つま)：もう！いい加減(かげん)にして！！何(なに)から何(なに)まで⁽³⁾あなたの言(い)いなりはもう嫌(いや)！！掃除(そうじ)と家事(かじ)に加(くわ)えて、あなたの娯楽(ごらく)のためのビールまでも運(はこ)ぶなんて、嫌(いや)！私(わたし)は店(みせ)の従業員(じゅうぎょういん)じゃない！！わがまま言(い)わないで⁽⁴⁾！
夫(おっと)：そんなに大(おお)きな声(こえ)で怒鳴(どな)ったら、子供(こども)たちが起(お)きるだろう。
妻(つま)：家(いえ)のことは何(なに)もしないで、自分勝手(じぶんかって)よ。野菜(やさい)も嫌(いや)なら自分(じぶん)で取(と)ったらいいじゃない！家族(かぞく)の健康(けんこう)のために栄養(えいよう)を考(かんが)えて毎日(まいにち)作(つく)っているのに。それに反(はん)して文句(もんく)を言(い)うならば、あなたが自分(じぶん)で家族(かぞく)の分(ぶん)のご飯(はん)を作(つく)りなさいよ！
夫(おっと)：近所(きんじょ)にも聞(き)こえるよ・・・
妻(つま)：聞(き)かれても構(かま)いません。悪(わる)い⁽⁵⁾のはあなたに他(ほか)ならないでしょ。何(なに)かにつけ文句(もんく)言(い)って！
夫(おっと)：もう分(わ)かったよ。悪(わる)かったな～
妻(つま)：そんな言葉(ことば)は信(しん)じかねます。全然(ぜんぜん)分(わ)かっていない！もっと、自分(じぶん)のことは自分(じぶん)でしてほしいの。それに、私(わたし)に頼(たの)む言(い)い方(かた)にしろ、態度(たいど)にしろ、全(すべ)てが良(よ)くない。ここ数(すう)年(ねん)にわたって、どんどん言葉(ことば)が荒(あら)くなってきてる。もっと思(おも)いやりのある言葉(ことば)で言(い)ってほしい。
夫(おっと)：すまなかった。そこまで、困(こま)らせていたとは思(おも)いもしなかった。どんな風(ふう)に言(い)えばいい？
妻(つま)：例(たと)えば、命令(めいれい)口調(くちょう)で言(い)わずに、ビールを取(と)ってもらってもいいか？のように言(い)ってほしい。ま、自分(じぶん)のことは自分(じぶん)でやってほしいけど。
夫(おっと)：そうだな。悪(わる)かった。言(い)い方(かた)に気(き)を付(つ)けるよ。ついつい、君(きみ)が優(やさ)しいから甘(あま)え⁽⁶⁾てしまったよ。
妻(つま)：本当(ほんとう)に心(こころ)からそう思(おも)っているの？口先(くちさき)だけみたいな感(かん)じだけど⁽⁷⁾。
夫(おっと)：うん。本当(ほんとう)に悪(わる)かったなと思(おも)っている。子供(こども)ができて以来(いらい)、何(なん)でも君(きみ)に任(まか)せっぱなしだったな。もっと俺(おれ)も家事(かじ)も積極的(せっきょくてき)にするよ。育児(いくじ)も家事(かじ)も大変(たいへん)さは分(わ)かっているんだ。だけど、なんでも君(きみ)がやってくれるから、つい甘(あま)えて⁽⁸⁾しまっていたよ。もう二度(にど)と命令(めいれい)口調(くちょう)で言(い)わないよ。
妻(つま)：はたして、本当(ほんとう)にできるかな？もうこれ限(かぎ)りにしてよ！私(わたし)もあなたの収入(しゅうにゅう)をもとに生活(せいかつ)しているから、一生懸命(いっしょうけんめい)働(はたら)いてくれているあなたには感謝(かんしゃ)しているのよ。私(わたし)も悪(わる)かったね。私(わたし)がずっと我慢(がまん)して、あなたに相談(そうだん)せず無理(むり)をしすぎてた。それはあなたを甘(あま)やかせすぎたと考(かんが)えられるね。ごめんね。
夫(おっと)：君(きみ)は何(なに)も悪(わる)くないよ。いつも家族(かぞく)のためにありがとう。これから何(なに)か不満(ふまん)があったらすぐに話(はな)し合(あ)わねばならないね。
妻(つま)：そうね。大切(たいせつ)な家族(かぞく)だもの。頼(たよ)りにしているわよ。