[N2] レッスン 6

店長(てんちょう)：今日(きょう)はどんな風(ふう)に切(き)りますか？
客(きゃく)：いよいよ夏(なつ)になるし暑(あつ)くなるので、短(みじか)い髪(かみ)に越(こ)したことはないと思(おも)うの。それに、髪(かみ)の毛(け)を洗(あら)うにしろ、乾(かわ)かすにしろ時間(じかん)がかかってこれ以上(いじょう)伸(の)ばせそうにないの。今(いま)の長(なが)さが嫌(きら)いという訳(わけ)ではないんだけど、面倒(めんどう)くさくなってきて。
店長(てんちょう)：わかります。手入(てい)れに時間(じかん)かかりますよね！思(おも)い切(き)って⁽¹⁾バッサリ！ショートカット⁽²⁾でよろしいですか？
客(きゃく)：そうね、「ローマの休日(きゅうじつ)」の※ヘップバーンカットという風(ふう)に、短(みじか)く切(き)ってください。それと、髪(かみ)を短(みじか)くするにあたって少(すこ)し明(あか)る目(め)⁽³⁾の色(いろ)でカラーをお願(ねが)いします！
店長(てんちょう)：分(わ)かりました、ではこちらにお越(こ)し願(ねが)います。この赤(あか)っぽい茶色(ちゃいろ)か、オレンジがかった茶色(ちゃいろ)も今(いま)流行(はや)りの色(いろ)です。この色(いろ)の内(うち)で気(き)に入(い)った色(いろ)はありますか？どちらにせよ明(あか)るい色(いろ)なので、ヘップバーンカットにとても似合(にあ)うに相違(そうい)ないです。
客(きゃく)：そうね、いつも悩(なや)んだ末(すえ)に赤(あか)っぽい茶色(ちゃいろ)にするの。だけどたまにはイメージチェンジ⁽⁴⁾と言(い)う訳(わけ)ではないけど、このオレンジっぽい色(いろ)にしてみる！
店長(てんちょう)：はい、この色(いろ)は年齢(ねんれい)問(と)わず大(だい)人気(にんき)の色(いろ)ですよ！お客様(きゃくさま)にも似合(にあ)います！
客(きゃく)：そしたら、あとは任(まか)せる⁽⁵⁾わね。
店長(てんちょう)：はい！分(わ)かりました。それとこの店(みせ)は今月(こんげつ)オープン5周年(しゅうねん)なんです！日頃(ひごろ)の感謝(かんしゃ)の気持(きも)ちを込(こ)めて⁽⁶⁾3か月間(げつかん)サービス⁽⁷⁾期間(きかん)にしています。本日(ほんじつ)はサービス期間(きかん)につき2割引(わりびき)となっております。
客(きゃく)：5周年(しゅうねん)おめでとうございます！！2割引(わりび)き嬉(うれ)しい～！そしたら今日(きょう)はヘッドスパもしてもらおうかな？
店長(てんちょう)：了解(りょうかい)しました！
客(きゃく)：ヘッドスパは気持(きも)ちいいからいつも寝(ね)てしまうの・・・いびきをかかないように気(き)を付(つ)けるね！！

※ヘップバーンカット→1954年(ねん)春(はる)に公開(こうかい)された「ローマの休日(きゅうじつ)」の影響(えいきょう)で、1954年(ねん)の夏(なつ)に日本中(にほんじゅう)の女性(じょせい)たちの間(あいだ)で大(だい)流行(りゅうこう)した髪型(かみがた)。オードリーヘップバーンの髪型(かみがた)を真似(まね)たことからヘップバーンカットと呼(よ)ばれた。

上島(うえしま)：課長(かちょう)の結婚式(けっこんしき)に行(い)ったら、瓜(うり)二(ふた)つ⁽¹⁾の女性(じょせい)がいたんだ。どうやら課長(かちょう)の妹(いもうと)さんみたい。
星野(ほしの)：え？！　課長(かちょう)に妹(いもうと)がいたとは！　課長(かちょう)はイケメン。似(に)ているなら美人(びじん)だった？？
上島(うえしま)：うん。美人(びじん)に決(き)まっているだろ！とても華(はな)やかで、明(あか)るい⁽²⁾人(じん)だったよ。
星野(ほしの)：課長(かちょう)にお願(ねが)いして、妹(いもうと)さんを紹介(しょうかい)してもらおうかな～⁽³⁾
上島(うえしま)：それがさ⁽⁴⁾、目(め)が合(あ)った途端(とたん)に連絡先(れんらくさき)を教(おし)えてくださいって言(い)われたんだよ。
星野(ほしの)：ええ！！お前(まえ)彼女(かのじょ)いるのに！！浮気(うわき)する気(き)か？？しかも課長(かちょう)の妹(いもうと)さんと？
上島(うえしま)：そんな事(こと)、課長(かちょう)の前(まえ)で一言(ひとこと)も言(い)ってはならないぞ、お願(ねが)いだ。頼(たの)むから気(き)を付(つ)けてくれよ、お前(まえ)は口(くち)が軽(かる)い⁽⁵⁾から。
星野(ほしの)：分(わ)かってるよ～こんなことを言(い)ったら俺(おれ)まで課長(かちょう)を怒(おこ)らせてしまうよ。お前(まえ)には彼女(かのじょ)がいるんだから、もうこれ以上(いじょう)妹(いもうと)さんには関(かか)わるな、いいな？
上島(うえしま)：そうはいっても、今(いま)は彼女(かのじょ)より、課長(かちょう)の妹(いもうと)が気(き)になってしょうがないんだよ。課長(かちょう)に似(に)てきっと性格(せいかく)の良(よ)い人(ひと)に相違(そうい)ないよ。
星野(ほしの)：またか、お前(まえ)は結婚(けっこん)できそうにないな。付(つ)き合(あ)ってもすぐ別(わか)れて、すぐに新(あたら)しい彼女(かのじょ)見(み)つけるよな⁽⁶⁾。まあ、彼女(かのじょ)と別(わか)れるまで、連絡(れんらく)するのを我慢(がまん)するよりほかないな。
上島(うえしま)：うん。分(わ)かってる。しっかりと考(かんが)えて行動(こうどう)するよ。まずは彼女(かのじょ)と別(わか)れる。それから、課長(かちょう)の妹(いもうと)にアタック⁽⁷⁾するよ！
星野(ほしの)：俺(おれ)もアタックできるものならしたいなあ。彼女(かのじょ)いるに越(こ)したことはない。俺(おれ)も良(よ)い人(ひと)見(み)つけてアタックしよう～！！良(よ)い出会(であ)いないかな？？
上島(うえしま)：自分(じぶん)から動(うご)かないと始(はじ)まらないよ！人生(じんせい)一(いち)度(ど)きりだよ。一期一会(いちごいちえ)を大切(たいせつ)にしないとな！！

※一期一会(いちごいちえ)→一生(いっしょう)に一(いち)度(ど)だけの機会(きかい)。生涯(しょうがい)に一回(いっかい)しかないと考(かんが)えて、そのことに専念(せんねん)するという意味(いみ)の四字熟語(よじじゅくご)。