ないまでもMay not … but (at least), Even though not, Even if not

「ないまでも」は、(A) という極端(きょくたん)な程度(ていど)には達(たっ)していないものの、(B) の程度(ていど)も軽(かる)くは見(み)られないことを表(あらわ)す表現(ひょうげん)です。「(A) ではないが (B)」や「(A) にはならないが (B)」といった意味(いみ)で使(つか)われる表現(ひょうげん)です。これは、動詞(どうし)の否定形(ひていけい)と格助詞(かくじょし)「まで」、副助詞(ふくじょし)「も」の組(く)み合(あ)わせでできています。

教材(きょうざい)の中(なか)には、この表現(ひょうげん)は名詞(めいし)と一緒(いっしょ)に使(つか)われると説明(せつめい)するものもあります。この場合(ばあい)、名詞(めいし)の後(あと)には「ではない」や、砕(くだ)けた言(い)い方(かた)である「じゃない」が続(つづ)きます。

この文型(ぶんけい)は、肯定的(こうていてき)な文脈(ぶんみゃく)でも否定的(ひていてき)な文脈(ぶんみゃく)でも使(つか)うことができます。例(たと)えば、(A) が最良(さいりょう)の結果(けっか)を表(あらわ)す場合(ばあい)、(B) は「(A) にはちょっと劣(おと)るが、十分(じゅうぶん)良(よ)い」という意味(いみ)を表(あらわ)します。逆(ぎゃく)に、(A) が最悪(さいあく)の結果(けっか)を表(あらわ)す場合(ばあい)、(B) は「(A) ほどではないにせよ、かなり悪(わる)い」ということを意味(いみ)します。

また、(B) の部分(ぶぶん)には、話(はな)し手(て)が実現(じつげん)させたい願望(がんぼう)や要望(ようぼう)が来(く)ることもよくあります。このときは、「たい」「てほしい」「てください」「たらどう」「つもり」「といい」などの表現(ひょうげん)が使(つか)われます。