をよそに (日本語能力試験 N1)

「をよそに」の情報

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日本語

「を余所(よそ)に」は、(A) が話(はな)し手(て)にとって実際(じっさい)には関係(かんけい)がないこと、または何(なに)か関係(かんけい)があっても、それを無視(むし)していることを表(あらわ)します。「(A) を無視(むし)して」や「(A) を気(き)にしないで」といった意味(いみ)で使(つか)われます。この表現(ひょうげん)は、副助詞(ふくじょし)「を」、名詞(めいし)「余所(よそ)」、格助詞(かくじょし)「に」が組(く)み合(あ)わさったものです。そのため、文字通(もじどお)りの意味(いみ)は「(A) を別(べつ)の場(ば)に置(お)いて、(B) をする」だと言(い)えます。

「を余所(よそ)に」は、名詞(めいし)や「の」で名詞化(めいしか)された語句(ごく)の後(あと)に続(つづ)いて使(つか)われます。やや改(あらた)まった表現(ひょうげん)なので、主(おも)に書(か)き言葉(ことば)で見(み)られます。

最(もっと)もよく使(つか)われる用法(ようほう)は、(A) で全体(ぜんたい)の状況(じょうきょう)を示(しめ)し、(B) でその状況(じょうきょう)を考慮(こうりょ)や配慮(はいりょ)に入(い)れずに行(おこな)われる行動(こうどう)を示(しめ)すというパターンです。そのため、「を余所(よそ)に」は無責任(むせきにん)に見(み)える行動(こうどう)を批判的(ひはんてき)に述(の)べるときによく使(つか)われます。

注意点(ちゅういてん)

この文法(ぶんぽう)は「人(ひと)」の行動(こうどう)に使(つか)われるものではありますが、基本的(きほんてき)に話(はな)し手(て)自身(じしん)の行動(こうどう)には使(つか)われません。

例文

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メアリーと武(たけし)は親(おや)の反対(はんたい)を余所(よそ)に一緒(いっしょ)になった。

Ignoring objections from their parents, Mary and Takeshi got together.

母(はは)の心配(しんぱい)を余所(よそ)に、彼(かれ)は商船(しょうせん)の船員(せんいん)になった。

Ignoring his mother's worries, he has become a merchant seaman.

彼(かれ)は泣(な)いている子猫(こねこ)を余所(よそ)に、そのまま猫(ねこ)を置(お)き去(ざ)りにして行(い)ったのです。

Disregarding that it was a crying kitten, he completely abandoned it and went like that.

ピーターは周(まわ)りの忠告(ちゅうこく)を余所(よそ)に、ＭＭＯ(エムエムオー)ＲＰＧ(アールピージー)ゲームばかりすることを存分(ぞんぶん)に楽(たの)しんだ。

Ignoring the advice of those close to him, Peter does nothing but play MMORPG games to his heart's content

私(わたし)たちがその衝撃的(しょうげきてき)な言葉(ことば)の意味(いみ)をまだ飲(の)み込(こ)めてないのを余所(よそ)に彼女(かのじょ)は説明(せつめい)を続(つづ)けた。

Ignoring that we still haven't digested the meaning of her shocking remark, she continued the explanation.

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