文法の説明

N1 レッスン 2: 11/17

にして ①At, Over, In, Only (after, when, or because)

使い方・接続

Number + Counter + にして
Noun + にして

詳細

  • 使用域

    一般

「にして①」の情報

格助詞(かくじょし)「に」と「する」のテ形(けい)が組(く)み合(あ)わさると、「(A) で」「(A) になって」といった意味(いみ)を表(あらわ)すことがあります。これは、通常(つうじょう)話(はな)し手(て)が (A) の段階(だんかい)や条件(じょうけん)で (B) が起(お)こることに驚(おどろ)きを感(かん)じているときに、その気持(きも)ちを強調(きょうちょう)するために使(つか)われます。

「にして」は、時間(じかん)や回数(かいすう)などを表(あらわ)す数量詞(すうりょうし)や名詞(めいし)の後(うし)ろに置(お)かれます。

(A) には特別(とくべつ)な段階(だんかい)・条件(じょうけん)・立場(たちば)などが入(はい)ります。その後(あと)に続(つづ)く内容(ないよう)は (A) の段階(だんかい)・条件(じょうけん)・立場(たちば)で起(お)こるのに相応(ふさわ)しいこともあれば、そうでないこともあります。

「にして」は「ようやく」や「初(はじ)めて」のような表現(ひょうげん)を伴(ともな)うこともよくあります。そうすることで、「(A) というレベルに達(たっ)して、ようやく (B) ができた」や「(A) になって初(はじ)めて (B) になった」のように、何(なに)かを達成(たっせい)・実現(じつげん)した段階(だんかい)として、(A) をさらに強調(きょうちょう)することができます。

豆知識(まめちしき)

「にする」を使(つか)ったほかの表現(ひょうげん)と同じように、「にして」は、すでに決(き)められている状態(じょうたい)や立場(たちば)などを土台(どだい)として、そこから新(あたら)しい状況(じょうたい)や結果(けっか)が生(う)まれることを表(あらわ)します。

例文

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    彼(かれ)はバブルがはじけたことにより一夜(いちや)にして破産者(はさんしゃ)となった。

    Due to the bubble burst, he went bankrupt overnight. (only (after/when/because))

    釈迦(しゃか)は２９(にじゅうきゅう)歳(さい)にして初(はじ)めて、宮殿(きゅうでん)を出(で)た。

    Buddha left the palace for the first time at the age of 29. (only (after/when/because))

    これは西尾維新(にしおいしん)のような文豪(ぶんごう)にして初(はじ)めて書(か)ける名著(めいちょ)だ。

    This is a masterpiece that could only be written when a literary giant like Nishio Ishin did it for the first time.

    ふうかはあきつき氏(し)夫妻(ふさい)の結婚(けっこん)２０(にじゅう)年(ねん)目(め)にして初(はじ)めて授(さず)かった長女(ちょうじょ)だった。

    Fuuka was the first daughter that the Akitsuki couple was blessed with in the 20th year of their marriage. (only (after/when/because))

    宝(たから)くじに当(あ)たって一夜(いちや)にして大金持(おおがねも)ちになった彼(かれ)が、お金(かね)の価値(かち)を理解(りかい)する事(こと)は無(な)いでしょう。

    Having won the lottery and becoming incredibly rich overnight, he cannot understand the value of money, can he?

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