限(かぎ)りAs long as, While… is the case, Limited to

五段動詞(ごだんどうし)「限(かぎ)る」を使(つか)った文型(ぶんけい)はいくつかありますが、その中(なか)でも「限(かぎ)り」は特(とく)に汎用性(はんようせい)が高(たか)い文型(ぶんけい)です。その理由(りゆう)の一(ひと)つは、「限(かぎ)る」を含(ふく)むほかの文型(ぶんけい)とは異(こと)なり、「限(かぎ)り」には「に」が含(ふく)まれず、直前(ちょくぜん)の語(ご)によってニュアンスが変(か)わるためです。

「限(かぎ)り」は動詞(どうし)の普通形(ふつうけい)や「である」を伴(ともな)う名詞(めいし)の後(あと)に付(つ)きます。ここでは代表的(だいひょうてき)な意味(いみ)を見(み)ていきましょう。

一(ひと)つ目(め)の「限(かぎ)り」は (A) の範囲(はんい)内(ない)に (B) が制限(せいげん)されることに焦点(しょうてん)を当(あ)てています。これは最(もっと)も基本的(きほんてき)な意味(いみ)であり、「(A) の間(あいだ)だけ (B) 」や「(A) の範囲(はんい)でのみ (B)」のような意味(いみ)を表(あらわ)します。

二(ふた)つ目(め)の「限(かぎ)り」は、ある情報(じょうほう)の範囲(はんい)内(ない)で (B) が成(な)り立(た)つことに焦点(しょうてん)を当(あ)てています。この範囲(はんい)は視覚(しかく)などの感覚(かんかく)や知識(ちしき)に関(かん)するものであることが多(おお)いです。これは「(A) の範囲(はんい)で言(い)えば (B)」や「(A) の情報(じょうほう)だけでは (B)」のような意味(いみ)を表(あらわ)します。

三(みっ)つ目(め)の「限(かぎ)り」は、(A) がそうである場合(ばあい)に (B) が起(お)こることに焦点(しょうてん)を当(あ)てています。この場合(ばあい)、「限(かぎ)り」は (A) が成(な)り立(た)つと仮定(かてい)した場合(ばあい)、(B) を考慮(こうりょ)に入(い)れる必要(ひつよう)があるというようなニュアンスを表(あらわ)し「(A) であるなら (B)」や「(A) である以上(いじょう) (B)」などの意味(いみ)を表(あらわ)します。

このようにニュアンスの違(ちが)いはありますが、「限(かぎ)る」を含(ふく)む表現(ひょうげん)は共通(きょうつう)して、(A) を制限(せいげん)や範囲(はんい)、条件(じょうけん)として捉(とら)え、その中(なか)で (B) が成(な)り立(た)つことを強調(きょうちょう)しています。