『タクシー乗務員』
客:「二つ目の信号を右折して2km位の所に山本接骨院があるので、その手前で止めてください。」
乗務員:「はい、わかりました。あっお客様、二つ目は右折禁止で曲がれないはずですが…。そこは一方通行の出口だと思います。」
客:「ええ(1)!上司と約束して急いでいるのに!急いでいる時に限って、そういう事になる…。私、他の道は知らないんです。」
乗務員:「非常時を除いて、理由に関わらず交通ルール違反はしかねますので…。警察に捕まりかねないですから。」
客:「そうですよね。交通ルールを守らないといけないですよね。」
乗務員:「ではナビを入れますので、住所か電話番号をお願いします。この辺りは一方通行が多いので、目的地の場所次第で、かなり遠回り(2)になるかもしれません。」
客:「遠回り…お金が足りないかもしれません…どうしよう。」
乗務員:「距離が約倍くらいになってしまうかもしれないので、ワンメーター(3)では無理ですね。信号から歩いて2kmは、ちょっと無理ですよね?」
客:「そうですね…2kmは歩いたこと無くはないですけど、ちょっと荷物も多いし辛い(4)ですね…。だけど、お金もないし歩くよりしかたがないですね…。」
乗務員:「上司との約束は守らないと。ワンメーターで料金を止めますので、乗ってください。ちゃんと時間に間に合うように接骨院の前までお送りしますよ。」
客:「ええ!本当ですか?!!優しい乗務員さんですね。これで待ち合わせに間に合います。ありがとうございます。」
乗務員:「困っている人を見捨てる(5)ことは、私にはできかねますから。親切心を保ってこそ、お客様を満足させられます。」
『報告書』
愛菜:「どうしよう!実家(1)の父の事が気になって明日締め切りの報告書が間に合わないです。締め切りも構わず後回しにした自分が悪いんですけど…。」
真一:「お父さんどうしたの?」
愛菜:「この前お風呂で転倒して腰を打って歩けないんです。入院が必要って医者に言われて…。でも、そう言われたにも関わらず、父は『入院は断る!』といって、実家で過ごしているんです。家にいる上は、母が全部サポート(2)をしないといけなくて。母は疲労で倒れかねません!母は自分のことも構わず父を優先するんです。『無理だけはしないで(3)。』と言ったにもかかわらず、母がもう限界らしくて。こういう忙しい時に限って、すぐに手伝いに来てと母に頼まれたんです。両親が心配です。そういう事になってもなお、父は入院を拒みます。実家まで車で1時間だから、ほっとく訳にはいかないんです…。私がいかない限り、父も母も大変な事になってしまいます。父が入院をするに越したことはないですが…。要するに、家庭の問題です…。無視できなくはないですが…。」
真一:「それは大変だ!それは行かざるを得ないよ。君の先輩として、助けるよ!実家へ行っておいでよ。上司に相談して、今すぐ帰らせてもらったら?報告書は僕が書いておくから。」
愛菜:「えっ、良いんですか??代わりにやっていただくに越したことはないですが…まずは引き継ぎをしてから出ないと。先輩は残業になるのに、すみません。本当に感謝します。」
真一:「もちろんさ、理由や事情に関わらず、困ったときはお互い様だよ(4)。助け合ってこそ、信頼関係も生まれる。要するに、気にしなくていいさ。助けないではいられないだけだよ。」
Get access to all 3 N2 Lesson 3 reading passages
Premium users get access to our entire reading passage collection for all 5 JLPT Levels.
Start your payment-free Trial to get access to these plus our SRS study system, Cram Tool, and other great features!